2009年5月20日

Supernatural:3ヶ月ぶりです

お久しぶりです!キョウです。隣でモモが箱座りしてこちらを睨んでいます。やっと帰ってこれました。土下座しながら書いてます。片時もSupernatural及びDeanとSamを忘れたことはございません。それを証明する術はなにもありませんが…(泣)

S4フィナーレ直後にも関わらず、またもや空気読んでない投稿ですみません。元ネタはmaxyさんの「旅の途中のWinchester兄弟の生活について」考察より。やっと実現できました…。再開にあたって、どうしても描きたかったネタであります。生活ネタって、考えてると楽しいんですよねv

なお、ちょっとした私のミスでmaxyさんにご連絡した際に、このイラストをお見せしたところ、ご多忙にも関わらず、光の速さでShort Storyを寄せて下さいました。もう、Deanの口調が、あの声でそのまんま聞こえて来そう!本当にありがとうございます。なのに、ノロマな私は今日まで引っ張ってしまって…。maxyさん、並びにmaxyさんのSSを楽しみにしている皆様、お待たせしてしまって申し訳ありませんでした。イラストの下にございますので、ぜひ併せてお読みになって下さい。

↓クリックで拡大表示されます

Take it Easy


「痛い!、痛いってば。兄ちゃん、そんなに引っ張らないでよ、そこだけハゲになっちゃうよぉ! それにさあ、そのハサミ、BOBBYのデスクの上で錆びてたハサミじゃないの? 全然切れないじゃん!」

「っるさい。黙ってろ。黙らねえと、耳切り落とすぞ」

「ああ、そのほうがいいかもね。そしたらこれからは僕、兄ちゃんの偉そうな命令も、うるさいロックも、聞かずにすむもん」

「ホントに切り落とすぞ」

「その前に暴れてやる」

「やれるもんならやってみろ…ほら、動くなって言ったろ!」

「あ〜、そんなとこ切らないでよ、兄ちゃん!」

「しかたねえだろ、お前がじっとしてねえからだぞ」

「ったく…。子供の頃からヤだったんだからね! 兄ちゃんの散髪、あの頃から全然上達してないし…。僕がクラス代表でスピーチすることになった時だって、カッコ良くしてやるからって、イガグリみたいな頭にしちゃったじゃない!!!!!」

「そんなことあったかぁ?」

「あった!!!!! とぼけないでよ。あの時、僕がみんなにどんだけ笑われたかわかる?」

「でも、インパクト強かったろ? だから、スピーチ大会で優勝できた…違うか?」

「優勝できたのは、僕の実力。兄ちゃんのセンスは、いまだに最悪。腕も良くなってないし…」

「俺のセンスとスキルに、ケチつけんのかぁ?」

「センス? スキル? これがぁ? このまんまじゃ僕、今度はホームレスのパンクロッカーだよ」

「モテナイオタクよりクールだろ?」

「どっちも最悪!」

「よしわかった。 それじゃ、いっそのこと、お前をBOBBYと同じヘアスタイルにしてやる」

「やめてよ兄ちゃん、やめて…わ〜!!!!!!」

「おい、SAMMY、逃げるなよ、右側、まだ切ってねえぞ」

「もういいよ、もうこのまんまでいいから!!!!!!」


草の匂いを含んだそよ風が頬に心地良い昼下がり。図体だけはおっきくなったけれど、10年前とちっとも変らない、兄弟の時間です。

by maxy494


*文中のリンク(兄弟の時間)から、maxyさんが選んで下さったイメージソングに飛べます。別窓開きますので、ご注意下さい。曲はEAGLESより「Take it Easy」。お日様輝くウエストコーストの匂いがします。この絵も、「ぽかぽか天気の下でくつろぐ兄弟」がテーマでしたので、どストライクな選曲に嬉しくなってしまいました。今一度、maxyさん、ありがとうございました。


Lighten up while you still can don't even try to understand
Just find a place to make your stand and take it easy

2009年2月24日

あっためております



こんにちは。お久しぶりです。キョウです。
猫でお茶を濁してみました。
全然更新できなくて、すみません(泣)
時間ドロボウにやられまくっています。
犯人は私だという噂もありますが…

もう少し、…もう少ししたら、色々気持ちにも整理がついて、落ち着いて何か描ける状態になると思います。maxyさん、もうすぐ新たに増えるかもしれないお友達さん、そしてここを覗いてくださっている皆さん、ほんとうにごめんなさい(しょんぼり)。


目には見えない会議室 (?)で、maxy494さんとキョウは日々、妄想竹を伸ばし続けております。が、花が咲くのはいつのことやら…。とりあえず、私は新学期あたりにまた浮上します。すっかり気まぐれ更新になってしまいましたが、今後ともよろしくお願いします!

のちほど、下のスペースに何かイラストが現れる予定です。
何が出るかは、お楽しみに。
↓↓↓↓↓


追記

本日ここに表示するつもりだったのですが、
とある出来事により、上のフォームでのアップとなりました。
誠に申し訳ありませんm(_ _)m
では、上の記事でまた…

(2009/5/20 キョウ)



See you around!


2009年1月3日

A Happy New Winchesters' Year !!!

新年早々、キョウさんの隠し部屋から、とびきりハンサムなDEANとSAMをこっそり連れ出しました。今回は、このWINCHESTER兄弟が、皆様に新年のご挨拶を申し上げます。




A HAPPY NEW WINCHESTERS' YEAR !!!



キョウさんはまだ、休暇中。そのスキに…。ふふふ…。

まったり更新のお話&イラストの部屋ですが、今年もどうぞよろしくお願い致します。


え?、上の二人、本物よりカッコいいかも…ですか? そうでしょう、そうでしょう…。なので、本人達も少々不安になっている様子です…(↓)。



…なわけないです、って! ジョーダンです、ジョーダン。
本年は、”お笑い系”の製作も目論んでおります故、ちょっとだけウォーミングアップを…。
はい、maxyにイタズラされたお二人さん、お疲れ様でした!


皆さま、どうぞ今年も、私達二人、キョウ&maxyの素敵なFan Art &へっぽこFan Fictionコンビと、一緒に愉しく遊んでやってください! 

遊んでもらえて、さらに皆さまがハッピーになってくださいましたら、二人とも狂喜乱舞して喜びます。さらに、もっと遊ぼうとしだすこともございますが、お邪魔な時には適当なところで捨て置いて下さい。


本年も、皆さまがたには、多分たくさんお世話になると思います。あらためまして、どうぞ、よろしくお願い致します♪


(maxy494)


2008年12月24日

Supernatural Fan Fiction 天使の記憶・そのⅣ Ask,and…


Merry Christmas!!!



皆さま、まずはズズ~っとスクロールしてこのページを通り過ぎ、キョウさんのクリスマスイラストを御堪能ください。そして、余裕があれば、こちらにお戻りくださいね。


時間のたつのは、本当に早いものです。キョウさんの助けをお借りしてこの空間をオープンしてから、もう1年という時間が過ぎてしまいました。

そして今日は、ここで迎える、2回目のクリスマスイヴ。

キョウさんとmaxyの初めての共作であるFan Fictin、「天使の記憶」では、この日の日没から真夜中までの間だけ、DEANとSAMのふたリが、自分達が天使だったことを思い出すのです。

キョウさんが今回アップしてくださったの麗しいクリスマス・イラストには、DEANとSAMを見守る天界の友達・ANGELAも、一年ぶりの美しい姿をあらわしてくれています。キョウさんがつれてきてくれたおかげで、やっと会えたANGELA…。初めてこのイラストを目にしたとき、なんだか旧知の友人にやっと会えたような気持ちになって、不覚にも涙がこぼれました。

そして昨夜、やっと天使のお許しが出たようで、少しだけお話を書くことができました。「天使の記憶」の、第4話です。

書きあげた順番では、昨年の3部作に続く第4話。けれども、お話の順番としては、昨年の3部作よりも、時をさかのぼります。どうしても、まっすぐなDEANと純粋なSAMと優しいANGELAを描きたくて、書いてしまいました。

そしてこのお話も、キョウさんの絵にインスパイアされたことは、言うまでもありません。キョウさん、読んで下さっている皆さん、そして、DEANとSAMとANGELA、さらにすべての天界の住人達とイエス様に、感謝をこめてアップします。

そう、昨年のクリスマスイヴ、二人はやっと、自分達が天使だったことを思い出したのでしたよね(↓)…。 あの時はまさか、SUPERNATURAL本篇に天使が登場するなんて、想像すらしませんでした…。


もしも、昨年の3部作をお読みになっていらっしゃらず、しかも興味を持ってくださるかたがいらっしゃいましたら、お話は、 (Ⅰ)ここと、 (Ⅱ)ここと、 (Ⅲ)ここに、あります。


愉しんでいただけたら、幸いです。

なお、これらのお話はSUPERNATURALをベースにしていますが、内容はすべてmaxy494の空想によるもので、本篇に関連のある部分もありますが、基本的には本篇とは一切関係ございません。なので、この類のFan Fictionがお嫌いな方は、必ずここで引き返してください。よろしくお願い致します。



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天使の記憶・そのⅣ Ask, and…





西の地平に沈みつつある太陽が最後の力をふりしぼるかのように光を放ち、ちぎれた綿菓子のような紅色の雲の端を金色に縁取っていた。

まるで、神の御国の扉が開いたかのような夕暮れ。道行く人々はみな、息をのんで空を見上げていた。けれども、その雲のひとつに、悩める3人の天使が座り込んでタメ息をついていたことには、誰ひとり気がついていないようだった。


3人の名前は、DEANに SAMにANGELA。正確に言えば、まだ一人前にはなっていない見習い天使で、今日もついさっきまで「これから地上で起こることと、天使の仕事」という勉強をしてきたばかり。そして、この仲良しの3人は、少し遊んでから一緒に宿題を片付けるつもりで、まずは、居心地の良さそうな雲をみつけて座りこんだところだった。

宿題の内容は、「アポカリプス時代における天使の仕事について」。各々が独自のプランを作って、大天使ミカエルに提出することになっていた。

「DEAN、一体どうしたの? 今日は、ロッキー山脈の上を飛んでからマウナ・ケア山に寄り道するって、張り切ってたじゃない? 宿題はそれから片付ける、って…?」

普段なら、授業が終わるとすぐさま勝手に飛行訓練を始める陽気なDEANが、今日に限って浮かない顔で座り込んでいる。ANGELAは、心配そうにDEANの顔を覗き込みながら尋ねた。


「…俺、どうしても納得できねえ…」

しばらくしてから、DEANは独り言のように呟いた。

「なあ、アポカリプスって、一体なんなんだ?」

「さっきの講義で聞いたじゃない、DEAN。黙示録に記されてる、世界の終末。そのあと、神の御国があらわれて…」

真面目なSAMが、記憶をたどりながら復習しようとしはじめた。

「そんな理屈はわかってる。俺が聞きたいのは、なんでそんなもんがこれから地上に起こる必要があるのか、ってことだ」

DEANは、SAMの復習を遮った。

「DEANさあ、それって、神様が決めたって習ったじゃない? ねえANGELA、そうだよね?」

SAMは、ANGELAに同意を求めた。が、彼女も一瞬言い淀んだ。

「…SAM…確かにそう聞いたけど、私もそう思うもん…」

「そう思うって、どう思うの?」

「DEANとおんなじ。アポカリプスって、納得できない…。だって、どうしてわざわざすごく酷いことを起こしてからでないと、地上には神様の国が作れないの? 人はみんな、神の国を待ってるのに…。SAM、あなたは、こんな酷い話、信じられるの?」

「…あ…うん……。…ホントは僕も…、なんか疑問……」

「だろ? 矛盾してんだろSAM? 俺達は一番最初に、神様ってのは愛で光だって習ったよな? しかも神様は、地上に生きる人間に自由意思を与えた…。だから、俺達天使も、みだりに人間に介入しちゃいけねえ、って… そう習ったよな? おれ、ここまでのことには疑問なんてねえぞ」

「…うん…」

神は光…。まるでそんなDEANの言葉を聞いていたかのように、黄金色に染まる空に浮かぶ雲の間から、突然、光があふれ出て、3人の頬を照らした。


DEANは、少し眩しそうにまたたいてから話を続けた。

「でもな、なら、たとえアポカリプスが神様の計画であったとしても、最終的に人間が同意しないなら、それが地上で現実になることはない…。そういうことにならねえか?」

「…うん、…確かに…理論的には…」

SAMは、よくよく考えてからDEANに同意した。DEANの言うことに、いまのところ矛盾はない。

「そんなら、アポカリプスにある末日の悲劇なんて、人間が信じなきゃそれで終わりだろ?」

「…たぶん…」

「なあ、ANGELAは、どう思う?」

「うん。そうなのよね。DEANの言うとおりだわ…」

「…でもなあ…」

「うん。でも…」

「…そうよね…。でも…」

3人は再び、黙りこくった。


太陽が地平線に沈むと、空は少しずつプルシャンブルーの薄闇に覆われていって、そこにはひとつ、またひとつと、星が瞬き始めた。




 
「俺、やっぱ行ってくる」

DEANが突然、純白の羽根をぷるぷるっと震わせながら立ち上がった。

「どこに行くの、DEAN? ロッキー山脈? それとも、またヒマラヤ?」

こんな話をするよりも、DEANと一緒に飛びたくてうずうずしていたSAMが、DEANを真似て羽根を震わせながら嬉しそうに尋ねた。けれどもDEANは首を横に振って、ひとさし指を雲の下に向けた。

「…下…」

SAMとANGELAは、雲の上から身を乗り出して、DEAN指さす方向をのぞいてみた。するとそのはるか彼方には、ちりばめられた宝石のような光が瞬いている。

「…きれい…」

ANGELAが呟いた。

「だろ?」

「地上にも星があるのよね」

「うん、そうらしい…。俺、あんなきれいなところ、アポカリプスでぶっ壊すなんてイヤだな」

「でも、DEAN…」

SAMは目を丸くしてDEANを見つめた。

DEANは、天使学校の不良学生だ。決して真面目に授業をうけているとは思えないし、試験の時はいつだって、SAMにひっついてカンニングしている。飛行訓練以外の成績は、落第すれすれ。それなのに…。

「宿題は、これから地上に起こることを踏まえ、天使として自分には何ができるのか?、っていうことを考えるんだったよな?」

「うん、そうだよ」

「そうよ。だから、それを考えにここに来たんじゃない、3人で…」

DEANは、海の底のような深いブルーに変わった闇の中、太陽にかわって顔を出した銀色の月をまっすぐに見つめて話を続けた。

「地上の人々が幸せになれるように良く考えてプランを立てて、それを実行する…。それが、宿題の次に予定されてる試験のテーマだったよな?」

「そうだけど…DEAN、…なに考えてるの?」

DEANは再び小さく軽やかに羽ばたいて、飛行の準備をしながら言った。

「俺、降りて、人間に話して来る。アポカリプスってのは、神様の下す罰じゃねえ。だから、よく考えろ、って…」

「無茶よ、DEAN。あなたの言ってることは正当だけど、ほとんどの人間は、自分達は神様に見放されてて、神様に罰せられるって思いこんでるわ」

ANGELAも、DEANのこの計画には同意できかねていた。

「それにこの宿題、実行するのはプランができてから。しかも、それには大天使ミカエルやイエス様に許可がないと…」

「そうだよ、DEAN。許可なしで勝手に飛び出したら、退学…どころじゃすまないかも…」

「そうだな…でも俺、下で誰かが呼んでる気がする…」

「誰が呼んでるの?」

「行ってみねえと、わかんねえ…。でも、誰かがものすごく強く俺を呼んでるって感じる。…ん?…“Ask, and it shall be given to you.”」

「え?、なに?」

「”求めよ、さらば与えられん…”。聞こえる…。誰かが、下で祈ってる。…これ、新約聖書の言葉だろ? マタイのおっさんの書いた章。この言葉から考えれば、求められたら行くのが天使の仕事……違うか?」

「僕たち、まだ正式には天使じゃないよ…」

「正式だろうがなかろうが、とにかく俺達は天使だ。だから俺、ひとまず行ってくる。呼ばれてるし。それに、偵察も。下の様子も知らねえで、プランなんか立てられねえだろ?すぐに帰ってくるから」

「でもDEAN、何かあったらどうやって伝えたらいいの?」

不安そうにANGELAが尋ねた。

「ん? いつもの通りの、テレパシー!」

「地上とここでは、勝手がちがうわ。だから、それが通じないこともあると思う…」

「じゃあ、合言葉はどうだ?」

「合言葉?」

「うん。俺、いま最高なやつ思いついた」

「どんな…?」

SAMとANGELAは、けげんな顔でDEANを見つめた。

「”天使はみんな、神様のパシリ”…って。どうだ?」

「だっさ~い!!!!!」

「ケイハク!!!!!」

「悪かったな。でもこれ、確かに事実だろ?」

「……」

SAMとANGELAがあからさまにDEANを無視したので、DEANは羽根のコンディションを確かめるのに集中するふりをして、誤魔化した。そして、飛ぶ方向と風の向きを確認するために、雲のヘリから乗り出してもう一度下を眺め渡した。




その時突然、SAMが口を開いた。

「ねえ、DEAN、地上には僕が行ってくる」

「え?」

DEANとANGELAは、目を見開いた。

「僕が、見てくる。僕、勉強ばっかりしてて、DEANみたいによく考えたことなかったし…。地上の人間たちがアポカリプスのことをどう思ってるのか、調べたい。そうすれば、僕たちが天使として何したらいいか、もっとわかるよね? その点では、DEANの言うとおりだと思う…」

まだDEANほど上手に飛べないSAMは、雲の上で何度も小さくジャンプしながら、念いりに羽根を振るわせて飛行の準備を始めた。

これまでずっと、遠くに行く時には、DEANがSAMに寄り添って飛ぶのが常だった。SAMが風に飛ばされたり方向を見失なったりしないように、DEANはいつもぴったりとSAMに寄り添い、その羽根で彼を守っていたのだ。

そんなSAMが一人で地上まで飛ぶなんて、全く無理だ。たぶん途中で、どっかに落ちる。さもなければ、でっかい渡り鳥に間違われて、人間に撃ち落とされる。そう。地上には、人間が飛んでいる鳥に鉛の玉を当てて撃ち落とすという、信じられないほど野蛮で残酷な遊びがあるらしいから…。危険すぎる!DEANは心配でたまらなくなった。

「だめよ、SAM。あなただって、だめ。ちゃんと手続き踏まないと…」

もちろん、ANGELAもSAMを止めた。

「でも、僕も行かなきゃいけない気がするの。だから…。それに、僕なら大天使にみつかっても、たぶんまだ、退学にはならないし…。ここから下を見てたら、間違って落ちちゃった…そう言い訳すれば…」

SAMは、少し不安げだけれど、ゆっくりと確かな足取りで、いまは月明かりに照らされて銀色に光る雲の端まで歩いて行った。

「だめだ、SAM。それは俺の仕事だから。それにお前、飛ぶのメチャ下手…」

DEANがうしろから、SAMの羽根を引っ張って止めようとしたその時だった。

「わあああああああああ~~~~~~」

SAMは足を踏み外し、羽根を開く間もなく、雲の上から地上に向かって、まっさかさまに落ちて行った。

「SAAAAAAAAAAM!!!!!!!」

DEANは慌てふためいた。SAM が、ホントに落ちた!!!!!

「あ、だめよ、DEAN!慌てちゃダメ!こんな時には必ず、天の衛兵たちが気がついてSAMを助けるから。事故だから。でも、あなたが行ったら規則違反…!」

「SAMを助ける!」

叫びながら止めるANGELAの腕をふりほどいて、DEANは瞬時に羽根を開き、雲の端から蒼い闇にダイヴした。

「いま行くからな、SAAAAM!」




2人は突然に雲から飛び降りて行って、ANGELAの目の前から消えた。 一人はアクシデント、一人はレスキュー…。

そして、突然に訪れた底なしの静けさと、言いようのない寂しさ。青ざめた頬を月明かりに照らされたANGELAは、ただそこに立ち尽くしていた。

「いったい何がどうなったの?????  私達3人は、一度だって離れたことなかったのに…」

ANGELAが嘆きの言葉を発したとたん、彼女の目の前に、一枚の真白な羽根がゆらゆらと舞い降りてきた。それは、SAMが足を滑らせた時に、SAMを助けようとしたDEANがとっさにつかんだSAMの背中の羽根…。

ANGELAは両手をさしだしてその羽根を受けとり、しばらくの間眺めていた。 そして、それを胸に抱きしめると、居なくなった二人に問いかけた。

「一体私は、これからどうしたらいいの? 大天使やイエス様に、どうお話すればいいの? 」

神様は光で愛で全知全能。だから、いま起こった事故のこともすでにご存じに違いない。二人が決して邪悪な心でこんな事故を起こしたわけではないことも、すでにご存じだろう。それに、必ず許してくださる。けれども、ルール破りについては、話が別だ。必ず報告をしなくてはならないし…。

ANGELAは、途方にくれながらタメ息をついた。 そして、虚空に向かって叫んだ。

「酷いわよ、DEANもSAMも! あたしだけおいて行っちゃうなんて! 二人とも、だいっきらい!」




…続く


お話の中に出てくることやものに関するトリビアは、追ってここに追記します。またさらに、各フォトに音楽を貼るつもりですが、本日はタイムアップ。お許しあれ。

皆さま、どうぞ素敵なクリスマスをお迎えください♪


・追記:フォトのいくつかに、音楽クリップを貼りました。
お話が始まってすぐのところにある夕暮れの雲のフォトには、映画「LOAD OF THE RING」の主題歌にもなったENYAの「MAY IT BE」。クリップには、歌詞もついています。 この曲、私には、まるでDEANとSAMへの応援歌のように聞こえます。
また、蒼い闇に浮かぶ夜景のフォトには、JONI MITCHELの「SHINE」。「さあ、光をともそう」という曲。歌詞は、ここです。
お話の終り近くの月の写真には、ドビュッシー(DEBBUSY)の「月の光(CLAIR DE LUNE)」。 澄み切った月の光がそのまま音になったかのような、美しさです。
それぞれのフォトをクリックすると、BGMとして選んだ音楽クリップに飛べます。興味あるかたは聞いてください。音楽を聴きながら読んでいただくのも、一興かと…。(12/25)

Merry Christmas!

20081224 キョウ

*イラストをクリックすると、最大解像度でご覧になれます。

お久しぶりです。キョウです。
めっきりネットに顔を出せなくなってしまい、少々寂しく思っております。共同管理に加えて頂いたとたんに自身が忙しくなるなんて、1年前は想像もつきませんでした。そう、ここの始まりはちょうど1年前、発起人であるmaxy494さんとの合同企画から。左サイドメニューから辿れますが、「天使の記憶」というFan Ficです。

今回、久しぶりにSupernatural Fan Fic(イラスト)を描かせていただくにあたり、この思い出深い作品をモチーフに選んでみました。そしてクリスマスですので、せっかくですから、それらしい雰囲気に。…という試みだけは、汲んでやってください…;;
このイラストは、「天使〜」シリーズのイメージイラストとして、不肖・キョウが勝手に制作したものです。お話の扉絵としての機能は、何ら果たすものではありません。悪しからずご了承ください。あくまでイメージですから、何を見出すも、ご覧頂いた方の自由です…
ですが、よろしければイラストも併せてお楽しみ下さい。

もしかしたら、そのうちイラストとこのコメントの間に、お話がひょっこり現れてくれるかも知れません。maxyさんのSSを楽しみになさっている皆さん、待ちましょう。私もお待ちしています、maxyさん!

それでは、また。                    キョウ
(12/24 一部加筆修正)


2008年12月9日

PAPER PLANE

皆さま、本当にご無沙汰いたしました。ほとんど3か月ぶりの、更新です。

キョウさんがお忙しい間、お留守番を承ったにもかかわらず、私maxyも、ほとんど放置状態でした。 それなのに、ここを訪問してくださる方がいらしゃること、本当に驚きです。ありがとうございます。

今回のお話は、昨年、キョウさんが描いて下さった2点のイラストからインスパイアされたもの。テーマは、「DEANの身長は、いつSAMMYに追い越されたのか?」です

その時二人は、どんな気持ちで、どんなやりとりがあったのでしょう…? クリプキ氏が書いてくれないので、無理やり自分で書いちゃいました。

そして実は、今回DEANに絡んで登場する小さな兄弟、JOHNとROBERTには、モデルがいます。
それが、このお二人(←)。namiさんちの、ちびハンター兄弟です。

彼らは現在、ママであるnamiさんの指導のもと、せっせとハンター修行中だとか(?)。将来が楽しみです♪

こんなカワイイモデルがいる割には、お話はほんのお目汚し。ですが、みなさんのお気に召せば幸いです。


あ、でも、イラストはすごくかわいいです。なので、それだけは十分に、見ていただく価値があります!(maxy494)


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「あれ? 僕やっぱり、兄ちゃんよりおっきくなってる?」

DEANと並んで歯磨きをしていたSAMが、洗面所の鏡の中のDEANに向かって、大真面目に尋ねた。

「ん? そうかぁ?」

DEANは、どきりとしたがそらっとぼけた。

「ほら、よく見てよ、兄ちゃん、ちゃんと隣に並んでみて! 僕のほうが少しおっきいよね?」

「んなわけねえだろーが?」

DEANは、うがいをするふりをしてとぼけ続けた。

「…う~ん、気のせいかなあ…?」

「そうだ、SAMMY。気のせいだ!」

「そうかなあ…? だってさあ、僕、ホントは1ヶ月くらい前から、兄ちゃんよりおっきい気がしてたんだけどなあ…。…そうだ、なら今日、学校で身長測ってみる。確か保健室に身長計あったから…」

「そんなことして、どーすんだ?」

「別にどーもしないよ。ただ比べてみるの」

「なにを?」

「決まってるじゃない、兄ちゃんと僕、どっちがおっきいか、ちゃんと確かめたいもん」

「で?」

「で、って?」

「だから、そんなことして、なんか面白いことあんのか?」

「うん、ある! 僕、いつか絶対、兄ちゃんよりおっきくなろうって思ってたんだもん。嬉しい!」

「お前、バカか? 俺は兄ちゃんだぞ。兄ちゃんのほうが、弟よりデカイにきまってんだろ?」

「うん、いままではね。でも、僕はもう、兄ちゃんよりおっきい気がするもん」

「……」

「…兄ちゃん、どうかした…?」

SAMは、子供のころと全く変わらない少しエメラルド色がかったオリーブ色の瞳で、DEANのハシバミ色の瞳をまっすぐに覗き込んだ。DEANは、言葉に窮した。



「おい、SAMMY、俺、今日はもう学校に行くからな。用がある…」

口の端には歯磨きのペーストが残ったままなのに、DEANはきちんとうがいもせずに、ソファの上のバックパックをひっつかんで飛び出した。


「…用? どんな?…今日は、僕と一緒にいかないの?」

SAMの声が追いかけて来たが、DEANは振り返りもせずに走りだした。

「兄ちゃ~ん、学校で身長測ってみて、お願い。僕も測ってみるから~!」

無邪気なSAMの大きな声が、またもや背中を追いかけて来た。


本当は、用なんかなかった。

あの、ひょろひょろちびっこのSAMが、まだ中学1年のくせに、高校1年の俺よりデカくなるなんて…。

DEANは、ショックを受けていた。

でもな、いいか、もしSAMが俺より少しばっかリ大きくなったからって、そんなことで落ち込むなんてアホだ…。こんなの、別に、たいしたことじゃない。 組み手なら絶対あいつには負けないし。学校の成績は負けてるけど、でも、ナンパなら…。

DEANは、自分自身をなんとか納得させようとしていた。

正直に言えば、2ヶ月くらい前から気がついてたことで、そのことが、今朝とうとうカミングアウトされただけだ。

でも…。

けれどもDEANは、自分で自覚している以上にショックを受けていた。どうにかしようと思ったのだが、どうしても、学校に行く気持ちにはなれなかった。

よし、今日は、自主休講だ…。

一体どうしたっていうんだ? 俺のハート、ブルーどころか鉛色…。

かといって行くべき場所も見つからず、DEANは、子供たちのために作られた小さな公園に避難することにした。そして、どう見ても小さすぎる子供用のブランコにへたりこみ、時折地面を蹴ってそれを揺らしながら、ぼんやりと、SAMのちいさかった頃の事を思い出していた。

カンザスの家が火事になったとき、飛び散る火の粉の中を、赤ん坊だったSAMMYを抱きしめて外に逃げたこと。その時の、煙の臭いと炎の熱さ。そして、「大丈夫だよ、大丈夫。兄ちゃんがついてるから」と、泣きじゃくるSAMMYを一晩中抱いてあやし続けたこと。ママがいなくなり、父ちゃんも悲しみに沈んでいて、誰にも守ってもらえないと感じたこと。だから毎晩、赤ん坊のSAMを抱いて守りながら眠ろうと決めたこと…。

オシメも替えてやったし、ミルクも飲ませた…。
SAMMYは、小さくて頼りなくて、いつもぴーぴー泣いてて…。俺が守ってやらなかったら、多分……。

しまった! そうだ! 俺、きっとSAMMYに、ミルクを飲ませすぎたんだ!時々ミルクの中に、俺のチョコレート混ぜてやったのもまずかったな。こんなことになるって知ってたら、あいつが泣くたんびにミルク飲ませてやったりするんじゃなかった。可愛がってやったおかげで、俺はこれから一生、弟に見下げられて生きる兄貴になるのか? ヤなこった! 兄貴は絶対、弟よりデカくて強い。そういうもんだ。そういうもん…なはずだよな…?

DEANは、バックパックから、今時はやらないウォークマンとヘッドフォンを取り出し、ZEPPELINを脳ミソにぶちこんでみた。BLACK DOGなら、ブッ飛べる…はずだった。

…ダメ…。体の芯からうねりが立ち上がり、脳天で弾けるようなその音に、今日はどうしても乗り切れない。ROBERT PLANTの絶叫が、毛穴からスカスカ抜け出ていく。命が震え出すJOHN BONHAMのドラミングも、どこかの家から聞こえる冴えないBGMみたいにきこえる。

困惑したDEANは、近くのグロサリーストアでMILKY WAYの大袋を買いみ、それを口に中に放り込み続けた。でも、今日はなんの味も感じない。ただ、胃袋が口から飛び出してきそうなほど膨らんだだけ。DEANは、生まれて初めてチョコバーを吐きそうになった。

再びDEANは、肩を落として子供用のブランコに座りこんだ

…すばらしく美しい青空…。…なのに…。


トントンと肩をたたかれ、DEANは我にかえった。ふり向くと、5歳くらいのちいさな男の子が、ブラウンの瞳でじ~っとDEANを見つめている。

男の子は擦り傷だらけで、服には泥がこびりついている。破けた袖からのぞく腕はところどころ血が滲んでいるし、髪の毛もクシャクシャで枯葉がからみついている。多分、傷は痛いに違いない。けれども、口をへの字にして涙を堪えている。

「なんか用か?」

DEANは、わざとそっけなく尋ねた。こんなとき、下手に同情なんかすれば、この子は涙を堪えきれなくなる。涙があふれ出ちまうなんてカッコ悪いから、必死でこらえてるのに。

DEANは、瞬時に、ちいさな男の子の心を感じ取った。

男の子は、眉間にしわを寄せながら、DEANに文句を言い始めた。

「ブランコ、返してよ」

「え? これ、お前のブランコなのか?」

「違う。ここのブランコ」

「なら、俺が乗ってても問題ないだろ?」

「でも、これは、子供のブランコだよ。お兄ちゃんには、小さすぎる」

「小さすぎても、俺はこれに乗ってたいんだ!」

「僕も、乗りたい」

「俺、譲る気なんてないぜ」

「……」

男の子の目には、突然、みるみるうちに涙があふれてきた。DEANは内心、「ヤバい」と思った。

「そうか…。そんなに乗りたいなら、ブランコ、譲ってやってもいいぞ」

「…ホント?」

「ホントだ。でもその前に、お前がなんでそんなに傷だらけなのか、話してみろよ。それが条件だ」

「……」

「言いたくないのか?」

「お兄ちゃんが、おこるもん」

「俺は、怒ったりしねえぞ」

「そうじゃない。僕のお兄ちゃんがおこる」

「お兄ちゃん、一緒だったのか?」

「うん」

「じゃあ、なんでお前がそんな怪我してんだ? お兄ちゃんは、守ってくれなかったのか? 」

「僕がお兄ちゃんをまもる。だから、けんかした」

「どうして?」

DEANは、男の子に話しかけながら、彼の手を取って引き寄せた。

「お兄ちゃんが、いくじなしだからだよ!」

DEANは、SAMが小さい頃にそうしてやったように、静かに男の子を抱きよせ、彼を自分の膝の上に座らせて、ブランコを小さく揺らした。

ちいさな男の子は、堪え切れなくなってすすり泣き始めた。

「いじめっこにゲームとられちゃったのに…、取り返しに…行かないんだもん!だから…」

「おまえがお兄ちゃんのかわりに、取り返しに行ったのか?」

男の子は、鼻をすすりながら頷いた。

「で、やられた…」

「やられてない!!!!!」

男の子は、DEANの膝から突然飛び降り、不満そうに鼻をふくらませ、DEANを睨みつけた。

「でも、お前、ボロボロじゃん」

「お前じゃない。僕のなまえは、JOHN!」

クソ生意気なガキだと思ったら、父ちゃんとおんなじ名前かよ…。心の中で溜息をつきながら、DEANはその子に向かって手をさし出しながら言った。

「悪かったよ、JOHN。なあ、それじゃあ、はじめましての挨拶だ。俺はDEAN。よろしくな」

小さなJOHNは、少しふくれっつらでDEANの手を握った。

「でもなあ、これはどうにかしねえと…」

DEANは、ポケットからバンダナを取り出すと、そっと、JONHの腕の一番大きな擦り傷に巻きつけた。JOHNはおとなしくDEANに体を預けている。

「で、やられなかったんなら、どうなったんだ?」

「やっつけた。ゲームも、とりかえした」

「お前、一人でか?」

男の子は、いつの間にかもう一度DEANの膝に乗っかっていて、さらにくるりと向きを変えて、DEANと向き合っている。安心したらしい。

「あとから、お兄ちゃんもがんばったの。だから、2人で3人やっつけた。でも、お兄ちゃんが…」

男の子は、またもやすすり泣きを始めた。

「お兄ちゃんが…」

「ボコボコにされちまったのか?」

「…ちがう…。けんかしてとりかえすなんて、やばんなやつのすることだって…。こんなことしたくなかったって、くちきいてくれない…」

とうとう、ちいさなJOHNは、DEANにしがみついて本格的に泣き始めた。DEANは黙って、震えるちいさな肩をそっと抱いていた。

「…ぼくだって、ぼくだって…おにいちゃんをたすけたかったのに。…だから…おにいちゃんのゲームとったヤツ、なぐって…」

その時突然、DEANの目の前に、ブラウンの優しい目をした少年が現れた。その少年がJOHNの兄だということは一目でわかった。なんとなく、おもざしと瞳が似ている。多分JOHNよりも、3歳くらい年上だろう。

その、JOHNの兄に違いない少年は、少し悲しげな表情でじっと、DEANにしがみついて泣くJOHNを見ていた。彼のダンガリーシャツも泥だらけ。ところどころが破けていて、腕や顔にあるいくつもの擦り傷には、まだ血が滲んでいる。そしてその右手には、表面が少しへこんでしまったゲームボーイをしっかりと握りしめていた。

DEANは少年の目を見つめて頷くと、まだ泣きじゃくっているJOHNに話しかけた。

「なあ、JOHN、お兄ちゃんに迎えに来てほしいか?」

JOHNはかすかに頷いた。

「…お兄ちゃんが来たらどうする?」

「…こない…こないもん。おにいちゃんは、ぼく…のことがきらいなんだもん!」

DEANは突然JOHNを抱き上げると、くるりと向きをかえさせて、迎えにきた兄と向き合わせた。

弟の顔を見て、少年は初めて口を開いた。

「JOHN、お前のおかげで、ゲーム、取り返せたぞ」

目にいっぱい涙をため、JOHNは小さくしゃくりあげながら、たずねた。

「…でも、おにいちゃん、まだ…ぼくのことおこってるんでしょ? …やばんじんだから…」

「もう怒ってない。さっきはごめんな、JOHN。おまえが勇気ださなかったら、僕だけだったら、このゲームボーイは、取り返せなかったよ。ありがとう!」

JOHNは、DEANの膝を飛び降りて兄に抱きついた。

「だから、うちに帰ろう。帰って、傷の手当てしないとな」

「…ママにしかられるよね、きっと。シャツもやぶいちゃったし…」

「大丈夫だ、お兄ちゃんにまかせとけって。ママにはちゃんと説明するから。ママもきっと、わかってくれる…。…あ、あの、弟を慰めててくれて、ありがとうございます。僕は、ROBERT…」

黙ってじっと二人を見守っていたDEANに、兄である少年が頭を下げた。

「あ、俺は、DEAN…。な、JOHN、お兄ちゃんは許してくれたろ? お兄ちゃんてのはな、絶対に弟を守って助ける。だから大丈夫だ。わかったか?」

DEANの言葉を聞いて、ROBERTはにっこり微笑み、JOHNはこっくり頷いた。 そして二人は、仲良く寄り添って公園を出て行った。

一人残されたDEANは、またもやブランコを揺らしながら、ぼんやりと考えていた。

弟も、兄貴を助けたいって思ってるのか…。あんなにちっちゃくても…。 弟も、兄貴を助ける…。 弟も、兄貴を守る…。



その時また、DEANは肩をトントンと叩かれた。

「なんだまたJOHNか? 忘れ物したのか? それともまた、兄ちゃんと喧嘩に…」

振り返ると、そこには、水色のTシャツにジーンズをはいたSAMが立っていた。

「お、おまえ…。どうしたんだよ? なんで俺がここにいるってわかった?」

「兄ちゃんは、落ち込むと、何故か近くの公園に行く…」

SAMは、DEANの目の前に立ってDEANを見下ろしながら、くすくす笑って答えた。

DEANは、SAMのTシャツを見て初めて、自分が、パジャマ代わりに着ていたAC/DCのロゴ入りTシャツのままで飛び出したことに気がついた。

「俺、落ち込んでなんかいねえぞ」

「そうかなあ。僕、そんなことわかんないほどバカじゃないもん」

「お前に何がわかるってんだ?」

「第一兄ちゃんは、今、僕の顔を見ようとしない。それが証拠。兄ちゃんは落ち込むと、必ず僕から眼を逸らす…」

SAMは、小さな子供に話しかけでもするかのように、今度は腰をかがめてDEANと向かい合った。

「それに、僕が目の前に立ってると、兄ちゃんは僕を見上げないといけない。だから、ものすごく不愉快なんでしょ?」

今度はいきなりDEANがブランコから立ち上がって、しゃがみこんでいるSAMを見下ろした。

「だから、なんだ?」

SAMは、DEANの苛立ちをするりとかわし、小さい頃のことを話し始めた。

「ねえ、兄ちゃん、覚えてる? 子供のころ、学校が終わると、兄ちゃんはよく、僕を紙飛行機飛ばしに連れてってくれたよね?」

「そんなこと、あったか?」

DEANはまたもやそらっとぼけたが、SAMにはそれがDEANの照れ隠しだということがわかっていた。SAMは、話し続けた。

「僕、どういうふうに飛ばしたらいいのかわかんなくて、よく、飛行機を木の枝に引っかけたり藪の中に落としちゃったりしたでしょ? そのたびに、兄ちゃんが取りに行ってくれて…。木に上ったり、崖を降りたりしてさぁ…。兄ちゃんはたいてい、僕の飛行機持って、擦り傷だらけになって帰ってきたよね? そんときに思ったんだ、僕。 いつか、兄ちゃんよりおっきくなる。で、兄ちゃんにめんどうかけなくてもいいようになる。そして、兄ちゃんを助ける、って…」

「……」

「でも、兄ちゃんは、今それがうれしくないんだよね…?」

「…だって別に、俺よ りでかくならなくったって、俺のこと助けられるだろ…?」

DEANは、複雑な想いだった。SAMの気持ちを聞いて、涙が溢れてきそうに嬉しかった。でもだからといって、兄より大きくなろうなんて思わなくても…。兄が弟より小さいなんて…。そりゃあ「ブルースブラザース」も弟のほうが大きいし、エミリオ・エステベスチャーリー・シーンの兄弟も、チャーリーのほうがデカいけど…。

DEANは突然、バックパックを肩にかけて歩きだした。

「どこ行くの、 兄ちゃん? 怒っちゃったの? 待ってよ」

「…久々に、紙飛行機飛ばしに行こうぜ、SAMMY! どうせ、おまえだって学校さぼったんだろ?」

DEANの意外な返事に、SAMは、驚きながらも真面目に答えた。

「ううん。サボってないよ。僕のは、早退。頭痛いって嘘ついたけど」

「ったく、要領のいいヤツだな、おまえ!」

「だって、学校に行かなきゃ、身長測れないじゃない!?」

「…おまえ、そのために行ったのか? 学校…?」

SAMは明るい声をあげて笑うと、突然に走りだしてDEANを追い越し、公園の入口のところで振り向いた。

「で、僕が何センチあったか、知りたい、兄ちゃん?」

DEANは、返事をしなかった。知りたかったし、知りたくなかった。

「僕さあ、今、169センチあるんだよ! きっと、もう、飛行機とばしも兄ちゃんに勝てる!」

嬉しそうに叫ぶと、SAMはそのまま公園を飛び出して行った。

DEANの身長は、167センチと少し。でも、黙っていようと思った。 だって、まだ、勝負が決まったわけじゃない。身長なんて、まだまだ伸びる!

「お~い、SAMMY待てよ! もしお前が俺よりおっきくなったら、恐いって言っても、絶対一緒にいてやらねえからな。守ってもやらねえぞ、いいな!」

DEANは、SAMに向かって叫んだ。



そうさ、まだ勝負は決まったわけじゃない…。

それより、ひさびさにSAMと飛行機あそびだ! 何年ぶりだろう? 紙飛行機とばしなら、おまえには負けねえぞ、絶対! 最後には何でも、兄ちゃんが勝つ…。それが世の中の道理……だろ?


DEANも、SAMの後を追いかけて走りだした。

「お~いSAMMY、待てったら待てよ!」



END

・追記:幼い兄弟の紙飛行機とばしの絵に、イメージソングを貼りました。STINGの、「FIELDS OF GOLD」です。(12/21)

2008年9月15日

Supernatural Fan fiction:番外編 枯れる植物・W家の場合

ここに作品を直接投稿するのは初めてです。ドキドキ…



Supernatural S2第4話
"蘇った恋人 Children Shouldn't Play Dead Things"より。




A Dead Plants

ゾンビがいると、植物は枯れる




しつけの悪いネコがいても、植物は枯れる




ディーンに可愛がられても、植物は枯れる




…ホントの原因がわからない…







おそまつさまでした〜(汗)



この4コマは、原案者でもあるmaxyさんへ捧げます。






ゾンビのモデルは栗プキ氏です。似てませんけどね。ナイショナイショ…((;^^) ネタのタイミング的にはCSでS2がオンエア中ですので、若干遅れ気味だけどまだいけるはず!(笑)何かこう、見たり仕入れたりしたらすぐアクションを起こせる機動力が欲しいです。切実に(泣)

先日も海の向こうから届けられた爆弾のせいで、ちょっと我を忘れかけました。家族ぐるみ→仕事が一緒→家でも一緒ってアナタ達…!!!(床を果てしなくローリング!)

話が逸れましたが、これを含めておバカなSPNネタをお話ししてるとき、すっごく楽しかったです、maxyさん♪ 仕事のためしばらくここもお留守にしますが、イラストはもう好きにお使い下さい〜どうかワガママ兄弟をよろしくです! たまに猫も投下するかもしれませんv

というわけで、ここの事はまたmaxyさんに一任いたします。

感謝祭前には戻ってきたいです…
それまで皆様、どうかお元気で!

(キョウ)