
時のたつのは早いもので、ここで迎える3回目のクリスマスがやってきました。
キョウさんと私の、「DEANとSAMがホントは天使だったら?」という突拍子もない発想から生まれたお話、「天使の記憶」も、5話目です。
けれども、この突拍子もなかったはずの空想も、現在のSUPERNATURAL本編ではあったりまえ。本エピの中に本当に天使が乱舞しています。しかも、私の大好きな大天使ミカエルはなんと……。
実はそんな予期せぬ展開のおかげで、いったいこのお話ををどう続けたらいいのか、お話の中のDEANとSAM同様、私も途方に暮れていました。
さらに、ここのところキョウさんも私も猛烈にいそがしく、二人とも本ブログさえもの更新もできない始末。そんなこんなで、もう今年のクリスマスストーリーはあきらめようかな…なんて、へタレそうになっていました。
でも、そんな時、思わぬ救世主があらわれたのです。
その人の名は、MICHAEL JACKSON。
大天使ミカエルと同じ名を持ち、たくさんの人々を音楽で癒し、励ました後、この地での仕事を終え還ってしまった人。
彼が子供のころ、JACKSON5時代に歌ったうた”I'LL BE THERE”が、DEANとSAMのお話の、あらたな道を示唆してくれました。
とはいうものの、例年に比べれば、とっても短いお話です。しかも、SAMは眠りっぱなし(苦笑)。
でも、キョウさんのイラストだけは、見逃さないでくださいね。いつにもまして心温まる、素敵な描き下ろしです。(私もこのイラストに、何度励まされ癒されたかわかりません)
ご期待には添えないかもしれませんが、愉しんでいただけたら、幸いです。
さらに懲りない私は、まだ続けるつもりです(苦笑)。
Thnak You Everybody. God Bless You All♪
天使の記憶 Ⅴ I'LL BE THERE
「SAAAAAM!!!!」
頬を濡らす冷たいしずくで目を覚ましたとたんに、DEANは飛び起きて叫んだ。
返事は…帰って来ない。
俺のせいで、SAMが雲の上から落ちたんだ。SAMはすごいスピードでまっさかさまに地上に向かっていて、だから俺も飛び降りて羽根をたたんで…。で…?
DEANは激しく頭を振って、そのあとのことを思い出そうとした。でも、何一つ思い出せない。
ここは一体どこ? 俺、どうなったの? SAM、SAMは?
SAMは、DEANの後ろ側の、少し離れたところに倒れていた。まるでDEANが差し出した手を握ろうととするかのように手を伸ばしたまま、赤ん坊のように体を丸めている。背中の羽根はボロボロ。だけれど、頬には赤みがさしている。
SAMも、大丈夫!
DEANは、ほっと胸をなでおろした。
どうやら俺達、無事に地上に降りたらしい。どんなふうにして降りたのかは全くわかんないけど、とにかくうまくいったみたいだ。 もしかして、俺って、飛行の天才?
DEANはSAMに近寄り、その肩を掴んでそっと揺らしてみた。
「SAM? ねえSAM?」
やっぱり、返事はない。気を失っているらしい。
それでなくても飛行は苦手だったSAMが、雲の上からまっさかさまに落っこちたのだ。無理もない。助かってるだけでも、奇跡だ。 DEANは再びため息をつき、自分の羽根を丁寧にたたみこむと、SAMにぴったりと寄り添って腰を下ろし、彼が目覚めるのを待つことにした。
だんだんと目が慣れてくるにつれて、DEANは、自分たちが夜露にぬれた柔らかな草の上にいることを知った。透明な夜露は、月明かりに照らされて銀色に輝き、草の上でダンスしている。DEANの頬を濡らして目覚めさせてくれたのも、草から滑り降りた夜露だったらしい。さらにDEANは、その場所のすぐ隣に、とんがり屋根の上に聖なる十字架を掲げた、美しい建物があることに気がついた。
ふう~ん、これって、教会ってやつだよな、多分。この間学校で、ヴィジョンを見せてもらったっけ。地上に行ったら、俺たち天使が通信基地みたいに使える場所だって教わったけど…。ああ、こんな時にアンジェラが一緒だったらなあ…。あいつ、いっつも口うるさいけど、いろんなこと良く覚えてるし。だからきっと、教会っていう基地の使い方も、あいつならわかるだろうな…。 あ~あ。俺、ちゃんと勉強してないから、教会ってやつの使い方も、さっぱりわかんねえ…。
さしものDEANも、今は、心細さのあまり震えている。
そういえば俺達3人、小さいころから一度も離れたことなかった…。 遊ぶのも一緒。天使学校で勉強するのも一緒。宿題するのも、飛行訓練するのも一緒で…。

そう。俺とSAMとANGELA、いつも一緒だったのに、こんなことになっちまうなんて。そもそも俺が、妙なことを考えついたからいけなかったんだ。先に地上に行って、人間達に、アポカリプスのことを良く考えるように知らせようだなんて…。無茶だよな、確かに。 ANGELA、大天使ミカエルに叱られてるだろうか?俺たちの代わりに罰を受けてたら、どうしよう?
みんな、俺のせいだ。SAM、早く目を覚ましてくれよ。お前までこのまんま眠りっぱなしだったら、俺は…俺はもう、どうしたらいいかわかんねえ…。 帰る道だって、もうわかんねえし…。
その時だった。DEANの耳に、いままでに一度も聞いたことのない音楽が聞こえてきた。美しい歌声も。さらに、その歌声は、少しずつ近づいてくる。
(歌は、ここで聴いてください)
♪“You and I must make a pact
We must bring salvation back
Where there is love, I'll be there
I'll reach out my hand to you,
I'll have faith in all you do
Just call my name and I'll be there
……“
あなたと私は、約束を交わし、救いを取り戻さなければならない。
愛のある所、いつもそこに、私はいる
私は君に手を差し伸べ、君がすることを全て信頼する
私の名前を呼んでごらん いつだってそこにいる
……
DEANは突然、胸の奥で強烈な光が弾け、安堵が満ちてくるのを感じた。そしてその瞳からは、大粒の涙が溢れだした。
歌は、どんどんDEANに近づいて来る。 そしてDEANは、胸の奥の光が、ますます明るく輝きだすのを感じとっていた。
でも、この歌はどこから来るんだろう?
不思議な涙を流し続けながらも、DEANは、歌がどこから流れてくるのかを確かめようと、教会の前の通りを眺め渡した。すると、不思議な音をたてる真黒な乗り物が、滑るようにゆっくりと、こちらに近づいて来る。そしてあの歌が、その乗物から流れて来る。DEANがさらに身を乗りだしてみると、その乗物には、ANGELAによく似た可愛らしい人と、優しそうな目をした若者が乗っていて、二人は幸せそうに笑い合っていた。
♪“Whenever you need me, I'll be there
I'll be there to protect you
With an unselfish love I respect you
Just call my name and I'll be there
…
君が必要とする時、私はそこにいる
君を守るために、私はそこにいる
無私の愛で君を尊重する
私の名を呼べば、私はそこにいる
…“
「MICHAELの声って、本当に天使みたいだわ。涙がでそう」
「うん、JACKSON5はホントにcoolなグループだよ。それにしてもMARYって、R&Bが好きだね。僕は、もっとハードなのほうがいいけど…」
「わかってるわ。JOHNの好みは、ZEPPELINよね!」
「そうさ。”ZEPPELIN RULES!!!"。でも、僕もこの歌が好きだよ。I’ll Be There…この歌詞みたいに、僕も必ずいつでも、君のそばにいる…」
二人は優しく抱き合うと、頬を寄せて笑い合った。
MICHAELの歌声……?
DEANは、その時はっきりと覚った。自分たち二人を中空で受け止め助けて、この地に降ろしてくれたのは、間違いなく大天使ミカエルだ。さらにミカエルは、彼と同じ名前を持つ地上の子供の美しい歌声を借りて、今、DEANにメッセージを伝えようとしている…。
DEANは、手の甲で涙を拭い、立ち上がった。
SAMはまだ目を覚まさない。でも大丈夫。このまま眠らせておけば、きっと、大天使ミカエル配下の先輩天使たちが面倒をみてくれるだろう。
俺は、SAMより先に行って、やることやらなきゃならない。そもそも俺が決めたんだから…。大天使も、それを許してくれてる…。
「SAM、俺、先に行く。あとでな」
DEANは、SAMの利発そうなおでこにそっとキスをすると、ゆっくりと羽根を広げ、自分たちの前を通りすぎて行った不思議な黒い乗り物のあとを追いかけた。

続く
♪ I'll Be Thereの歌詞は、ここにあります。
♪ MICHAELが兄弟達と歌っていた最初のバンド、JACKSON5の映像は、本文中のリンクをクリックすると見ることができます。興味があったら、ぜひ!
♪ また、私にインスピレーションを与えてくれたMICHAEL JACKSONのドキュメンタリー映画・『This Is It』の予告編は、ここでご覧下さい。私は、2度見て2度とも、最初から終わりまで、涙が止まらず泣き続けました。MICHAEL、ありがとう!そのうち、この映画のことも書きたいと思っています。
♪なお、前作をご存知ない方、よろしければ、こことこことこことここで読んでください。
・ところで……画像検索していたら、こんなにハンサムな大天使ミカエル(↓)にお会いしてしまいましたので、お連れしてしまいました。

5 コメント:
素敵なプレゼントをどうもありがとうございます。マイケル・ジャクソンの「This is it」を観に行った時、私が吼えるように泣いてしまった曲が「I'll Be There」でした。その曲とSNの世界が融合するなんて、夢のようです。いつか是非、マイケルの映画のことも書いて下さいね、お待ちしています!
DEANが、決めたやらなければいけないこととは?いったいどんな行動にでるのか、とても気になります。この続きも楽しみにしていますね!!
ようやくDeanとSamが地上に降りてくれましたね〜! そして、maxyさんの元へもAngelsが囁いてくれたみたいで、よかったです。
おめでとうございますvv
時を同じくして、私も以前は「非公開に」と言っていたおちびちゃん達を、解禁することに決めました。
これもMichaelのお導きでしょうか…?
始めた当初は、ふとした妄想をさらっと描くだけのつもりでしたのに、S4以降の本編は予想のナナメ上をいく展開でほんとどうしましょう…という感じでしたよね。どうやら栗プキ氏は、ファンの頭をラーニングするのが得意技のようです(泣)。
ここは(誰にも頼まれてないけど)腹をくくって、我々独自の(二次)SPN世界を(勝手に)作りあげてしまいましょう!(笑)
というわけで、離ればなれになったDeanとSammyの行方が、さらにMaryとJohnがどう絡んでくるのか、今後の展開が非常に気になります!
お忙しいとは存じますが、なるべく早く、兄弟を再開させてあげてくださいね♪
mika様。
こちらにも来てくださり、ありがとうございます。やっと、DEANとSAMを地上に降ろせました。でも、今回のお話は、細かい描写を考えることができず、なんだか殺風景でしょ?次回は、少し力入れるつもり。このお話ものちほど少々、書きかえるかもしれません。なぜって、キョウさんの絵が生かしきれてないのです(泣)!
そしてマイケル・ジャクソン…。私も泣きました。それも、号泣。mikaさんとは、そのあたりの感じ方がいつもよく似てますよね。ちなみに私が号泣した曲は、”Man In The Mirror”です(今年はこの曲、歌おうと思っています)。で、マイケルのこともきっと書きます。楽しみにしてくださるのですか? 嬉しいです。
あちら同様、こちらでも本当にお世話になりました。どうぞ、mikaさん、良いお年をお迎えくださいね。
See you soon♪
キョウ様。
お世話になりっぱなしの一年、やっと、DEANとSAMを地上に降ろせて、私もほっとしています。
そして、あのおちびちゃん天使の絵をアップさせていただき、本当にありがとうございます。でも、あの絵が生かし切れていないことが悔しい私。上記mikaさんへのレスにも書きましたが、このお話は、手を加えて再アップするかもしれません。なぜかというと、エンジェルDEANが、「俺達の可愛さが書かれてない」って、ブーたれにきました。
で、”ここは(誰にも頼まれてないけど)腹をくくって、我々独自の(二次)SPN世界を(勝手に)作りあげてしまいましょう!(笑)”って、力強い励まし、ありがとうございまいま~す。腹くくるほどのもんでもないこの小部屋ですが、今年もモモ社長の美フェイスに泥を塗らないように、精進していこうと思います。
来年も、ど~ぞ、よろしくお願い致します♪
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