
そしてもちろんこの最終話も、中ごろにはお待ちかねの挿絵があります。
そして、皆さんが、素敵なクリスマスを迎えられますように。
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天使の記憶 そのⅢ : PROMISE

北風に乗った雪のダンスが、少し激しくなってきた。しかも、こんどのは粉雪だ。空を見上げると、無限の闇の彼方から、無数の光の粒が降りてくるかのようだった。今夜は、正真正銘のホワイトクリスマスになる。明日はきっと、一面の銀世界だ。
雪はいいな。地上のすべての穢れを、被い隠す……。DEANは、心の中で呟いた。
教会の重たい木の扉を押し開けると、雪まじりの北風が追いかけてきて、渦をまきながらひゅうと音をたてた。
中に入ると、イヴのミサを終えた会堂にはすでに人影もなく、一人SAMが、扉の開く音にも風の音にも気がつかずに、首を垂れ、一心に祈っていた。
わからない。僕は、何を思い出そうとしているんだろう? 思い出さなくてはならない…。でも、何を? 祈り続けても、わからない…。 ねえ、DEAN、どこにいるの? DEANがいたら……。
SAM、お前、何をそんなに懸命に祈っているんだ? まだ、サンタクロースにあいたいってのか? まさか、そんなわけないよな、いくらなんでも…… 。
DEANは、小さなSAMMY がサンタクロースの所に行きたがり、泣きべそをかいた日のことを思い出していた。
その年のクリスマスも、父親のJOHNは大切な仕事があるからとどこかに出かけていて、兄弟は二人きりだった。
クリスマスの日、モーテルのテレビでアニメ番組を見ていたSAMが、突然DEANにたずねた。
「ねえ、兄ちゃん、サンタさんは本当にいるの?」
やれやれ。また、SAMMYの質問攻めがはじまるぞ……。 ベッドの上で雑誌を読んでいたDEANは、少しうんざりしながらいい加減な返事をした。
「ああ、たぶんな」
「じゃあ、どこにいるの? いまどうしてるの? サンタさんは、いい子にしてたらみんなのところにきてくれるんでしょ? ならどうして、いじめっ子のゴーディーのところには来たのに、仕返しをしない僕のところには来ないの? 」
ほら、始まった。
「SAMMY、サンタさんに手紙書いたか?」
「ううん、書いてないよ」
「そのせいだよ、きっと。俺たちは普通の子と違って、しょっちゅう引っ越ししてるだろ? だから、サンタさんはきっと、俺たちを探せなかったんだよ。お前が手紙で知らせなかったから…。だとすると、サンタさんは間違って、俺たちが去年いたところに、お前のプレゼントを置きに行っちゃったのかもなぁ…」
「じゃあ兄ちゃん、それ取りに行こうよ。サンタさんの所に行こう! いますぐ。ねえ、そうしよう!」
「SAMMY、あそこは遠すぎるよ。無理だ。だいたいにして、父ちゃんもいないし、車もない。どうやって行くんだ?」
「………」
SAMは、光があたるとグレイを含んだエメラルド色に見える、可愛らしい瞳を曇らせた。そして、その瞳にはみるみるうちに涙があふれ、今にもこぼれ落ちそうになった。
DEANは、読んでいた車雑誌を置いてSAMに歩み寄り、肩を抱いて言った。
「なあSAMMY、今は無理だけど、大人になって兄ちゃんが運転できるようになったら、必ず連れて行ってやる。約束する」
「ホント? 絶対?」
「うん。兄ちゃんがお前に嘘ついたことあるか? ただしお前も、来年からはちゃんと、サンタさんに自分の居場所を知らせるんだぞ」
「わかった」
「だから今年は、サンタさんが来なくて兄ちゃんと二人きりでも、泣いたりしないな?」
「うん。もう泣かない…。それにボク、これから毎日お祈りもする!」
「よし。それじゃあ今から兄ちゃんが、ケーキ買ってきてやる」
SAMの顔に、天使の微笑みが戻った。
それからSAMは毎晩、眠りにつく前には感謝の祈りを奉げた。 いま目の前にいるSAMと同じように、両の手を組み、首を垂れて、一心に…。
だが、父親から愛車のインパラを譲り受けたあとも、DEANがSAMを乗せて連れて行ったのは、結局「狩り場」ばかりだった。約束はいまだ、果たされていない。
SAMは、あれ以来一度も、サンタクロースについてDEANに問うことをしなかった。DEANも、クリスマスが来るたびにうしろめたい思いをしてはいたが、その約束について触れることはなかった。
ごめんな、SAMMY……。 兄ちゃんは嘘つきだな……。
DEANは静かに、SAMに近づいていった。そして、あの時と同じように、そっと肩を抱いた。
SAMは驚いて顔をあげ、そしてすぐに微笑んだ。
「DEAN!………ひとつだけは、祈りが通じた……」
「俺を呼んだんだろ?」
「どうしてわかったの? 天使が知らせたの?」
「お前のことは、何でもわかるさ。俺はお前の兄ちゃんだぞ! 今でもサンタさんに会いたくて、お祈りしてたんだろ?」
兄弟は二人、声をたてて笑った。 本当のところは、確かに天使が知らせに来たんだ。でもまあ、いいか…。
するとその時、二人のそばにアンジーが歩み寄って来た。そして、コートのポケットからあの白い羽を取りだすと、無言でDEANに差し出した。
「……DEAN、だれ?………」
SAMの問いには答えず、DEANは左手を伸ばして羽を受け取り、右手でSAMの肩を抱いたまま、受け取った羽をSAMの右手に握らせた。
その瞬間、指先に羽が触れたとたん、SAMは、まばゆい光が会堂内のすべてを包み込むのを見た。そして一瞬にして、自分が思い出そうとしていたことのすべてを悟った。
けれども、あまりの衝撃に、SAMはしばらくの間我を忘れていた。自分がいつ、どこにいて、いま何をしているのかも、すべて……。
DEANの腕に抱かれて我に返ったSAMは、目が覚めたばかりの子供のような口調でたずねた。
「……で、でもDEAN、……僕たちが天使って……。そうなの?……ねえ、DEAN……」
「ああ、そうらしいな。俺だって、いまだに信じられねえ…。記憶があってすら、な。 お前が天使だってのは、まだ信じられる。でも俺が……」
「信じられなくても、事実は事実よ」
再びアンジーが歩み寄って来て、DEANの言葉をさえぎった。
「……アンジェラ?………アンジー?……天から来たアンジー?……」
「ハーイ、SAM! あなたもやっと、私を思い出してくれたのね?!」
「……少し……少しだけ……」
「SAM、……あなたはすべてを思い出したはずよ。そうじゃない?」
「……そう…そうなのかどうか……わからない……」
「SAM、いいえ、頑固者のSAMMY! あの時、どうしても地上に降りるんだって、誰の忠告も聞かなかったのは誰?」
「……ボク……」
「で、結局勝手に降りちゃったのは?」
「……ボク……」
「神様やほかのみんなの頭痛の種を作ったのは?」
「……ボク……」
「SAMを助けなきゃいけないって、私たちが止めるのも聞かずに飛び出していっちゃって、頭痛の種をさらに増やしたのは?」
「DEAN!」 「俺だ!」
兄弟は声をそろえて、質問に答えた。
「やっと会えて嬉しいわ、頑固者のSAMMY! 」
アンジーはSAMの頬にキスをした。
「おい、なんで俺にはそのサービスがついてこなかったんだ?」
隣にいたDEANが、口をとがらせて文句を言った。
「私のサインを、長年無視した罰よ!」
「あれがサインだ? あのなあ、アンジー、カクテルとかCDとか、そういう込み入った細工は、もうナシだぞ。俺、ちっともわかんねえ。それにな、女の子との取り込み中には、注意力が低下する。あん時にサイン出すのは、ルール違反だ。プライバシーの侵害も、すでに犯罪なんだぞ! 」
「DEAN、抗議は却下!」アンジーは、ムキになってさらににブツブツ言おうとするDEANの傍に歩み寄り、その頬にもキスをした。 DEANの頬が緩み、抗議は終わった。
「……あなたと言い合いたくないの。もう、あんまり時間がない……」
ハッと気がついて、DEANは左手首のクロノグラフ時計に目を移し、同意した。
「…DEAN、あと30分って…………? ……そうか…、僕たち、イヴの晩にしか、このことを思い出せないのか……。なのに、今まではそのことも……」
「そう。あなた達二人に天使だった記憶が戻るのは、毎年クリスマスイヴの夜だけ。正確に言えば、日が沈んでからま夜中の12時まで。あとは、自分がどこから来たのかを忘れてしまう…」
SAMも、状況を理解した。
「俺たちって、シンデレラ・エンジェルだな。おい、インパラがカボチャになったらどうする、SAMMY?」
SAMとアンジーが二人共、あからさまにため息をついて無視したので、DEANは自慢のジョークがウケなかったと知り、やむなく口をつぐんだ。
けれどもSAMの心の中は、そのため息とは裏腹に、DEANへの感謝の思いでいっぱいだった。
DEANは、僕のために来てくれていたんだ…。人々のためにイエス様が降りてくださったように、頑固者の僕のために、DEANは自分まで降りて……。
その時SAMは、勝手に地上に降りてしまった自分のことを、神がすでに許してくださっていること、そして、いつも愛してくださっていることを、感じ取った。その証拠………それは…… 。
唇を少し突き出し、眉間にシワを寄せた大真面目な表情で、次のジョークを考えているらしいDEANの横顔を見て、SAMはすべてを確信した。
兄ちゃんありがとう。子供の頃からいつだって、一番困ったときに助けてくれるのは兄ちゃんだった……。
真夜中にトイレに行けなくて’洪水’を引き起こした時も、いじめっ子に付きまとわれて学校に行けなくなった時も……
「おいSAMMY、確かに俺は、お前がおねしょした時に下着取り替えて一緒に寝てやったし、いじめっ子をぶん殴ってやったこともあるが……」
「…?…兄ちゃん、どうして、いま僕の考えてることがわかったの……?」
「ほーら、うっとおしい サイキックは、SAMや私だけじゃないのよ……」
「……お、俺もか……?」
アンジーは笑いながら頷いた。
「でも心配ないわ。DEANは、ふだんにもコレを使えるほど、使い方に精通してないから…。あははは。次に来るときには、神様から初心者マークもらってきてあげる!」
「なあ、アンジー……」
突然真顔になったDEANがたずねた。
「ん?」
「今夜のこと、明日にはすっかり忘れちまうんだろうけど、もし、もしも、街で出会ったら、俺、お前のことナンパするのかなあ…?」
「…たぶんね…」
「なら、これからは、デートしてメッセージを伝えてくれるってのはどうだ?」
「……そういうふうに、あなたに会うことはできないの……」
「…そうか……。そうだよな……」
「でも忘れないで、DEAN。あなたの好きなものすべての中に、私がいる…。私の想いは、すべてそこに込めたから…」
「…………」
「SAM、あなたもよ。忘れないで。必要なメッセージは、すでに届けられているの」
「……うん……」
「そうそう、二人にクリスマスプレゼントがあるのよ。ある人に、預けていくわね。 ……メリー・クリスマス! DEANとSAM。 今年は会えてよかった!」
「メリー・クリスマス、アンジー。 ありがとう……」
DEANは、イエス・キリストの像を見つめているふりをして、わざとアンジーに背を向けていた。 彼女には、涙ぐんでいるのを見られたくなかったし、別れの言葉を言いたくなかった。
「……じゃあ、もう行くわ!……またね、泣き虫DEAN! ………天使はみんな……」
「……神様のパシリ……」
DEANは、イエス像を見つめたまま振り返ることなく、合言葉に答えた。
突然、会堂の中にまばゆく真っ白な光が満ちて、アンジーを包み込んだ。
「おはよう、そして、メリークリスマス!」
SAMは、昨夜のミサの時と同じ、よく通る声を聞いて目を覚ました。いつの間にか、会堂の中で眠ってしまったらしい。
「…ん?……、あ、牧師様、すみません。僕達……」
「ここは神の家です。気にすることはありませんよ。 それより、良く眠れましたか……? お友達は、まだ夢をみているようですね」
「ええ、おかげさまで……はい……。あ、これは友達じゃなくて兄なんです。DEAN、DEAN起きて!」
「…ん、何事だ? SAM、ソルトガンはどこだ?!」
「…はははは、DEAN、また変な怪物の夢みたの? あ、兄は時々変な夢みてうなされるんです。昨日も…」
SAMは、ばつが悪そうに牧師に言い訳をした。その内容は「真実」とは言えないまでも、まるっきりの嘘でもない。
「DEAN、ここはまだ教会の中だよ。昨日二人でお祈りしてたら、いつの間にか眠っちゃったらしいね……はははは……」
DEANも、寝ぼけながら恥じ入っているが、なぜSAMと二人一緒にここにいるのかが理解できず、混乱していた。全く記憶がない……。
「本当に気にすることはないのですよ。これもみな、主のお導きです。クリスマスの晩、兄弟で共に祈り、語り合うとは、なんと素晴らしい!……」
困惑した様子の二人を見て、気の毒に思ったのだろう。牧師は繰り返して二人に言った。 そして、問いかけた。
「ところで、あなた達の名前は、DEANとSAM、ちがいますか?」
「……そうです…。でも、なぜ牧師様が、僕たちの名前をご存知なのですか?」
SAMがけげんな顔でたずね返した。
「……実は私は、あなた達に届け物をするように頼まれて、やってきたのです」
「……届け物…ですか?……僕たちこの街には、ドライヴ旅行の途中で立ち寄っただけだし、それに、今僕たちがどこにいるのか、誰にも知らせてないし…。なので、何かの間違いでは……?」
「…それが、この届け物は、人間からのものではないのです…」
牧師は、手にしていたかばんの中から二つの小さな包みを取り出した。
「…私は真夜中に夢を見ました。寝室の窓辺に、子供の頃絵画で見たガブリエルのような美しい天使が降りてきて、こう言うのです。『お願いがあります、牧師様。明日の朝一番に、会堂の中で眠っている二人の青年に、これを届けてください。こちらをDEANに、こちらはSAMに。私から二人へのクリスマスプレゼントです』と…」
牧師は、二つの包みを手にして、尋ねた。
「DEANは……、どちらですか?」
「あ、俺です、牧師様……」
「では、こちらを。あなたに渡すように言付かっています。ということは、あなたがSAMですね?」
牧師は、もうひとつの包みをSAMに手渡した。目が覚めると、牧師の枕元にはこの、茶色い紙に包まれた二つの包みが置いてあったのだという。
「なので、急いでここに来たのです。もしあなた達がすでにここを去ってしまっていたらと、気が気ではなくて…。ああ、良かった。これで私は、天使との約束を果たすことができました。ハレルヤ! 」
”天使のプレゼント”を手にしたDEANとSAMは、なんだか狐に化かされているような気分ではあったが、揃って頭を下げ、牧師に感謝の意を伝えた。
「いいえ、お礼を言うのはこちらのほうです。あなた達のお陰で、天使にお会いすることができ、天使は本当にいらっしゃるのだとを確信できました…」
「牧師様、それじゃあ今までは、天使の存在を確信してはいなかった、ってわけですか?」
何を思ったのか、DEANが突然、謙遜する牧師に突っ込んだ。瞬間、牧師の顔から笑みが消え、彼は一瞬返答に窮した。
「……もちろん、信じていましたよ。けれども、実際に天使にお目にかかったことなどなかったので……」
言葉を切ると、若い牧師はイエス像に向かって首を垂れ、少ししてから十字を切って再び向き直り、その目をまっすぐDEANに向けた。
「………いや正直にいえば、心の奥では信じきれていなかったのでしょうね…。あなたに言われるまで、自分でも気がついていませんでした……。……ああ、だから、だったのですね。そのことをご存知だった主は、私に天使のお手伝いをさせてくださいました……。あなた達のお陰です。ああ、あなた達は私に、素晴らしいクリスマスプレゼントをくださいました! ありがとう…、本当にありがとう……」
牧師に感謝された二人は、嬉しいような申し訳ないような、説明できない複雑な気分になっていた。なにせ自分達は教会で眠っていただけで、別段良いことなど何もしていない。でも、とにかく結果は良かったらしい…。
予想もしなかったが、牧師が無邪気に歓んでいる様子を見ているうちに、兄弟は自分達までが嬉しくなった。そして最後には彼と、まるで旧友のようなハグをして別れた。
「まさか、誰かの悪い悪戯じゃねえよな……」
DEANは少々懐疑的だったが、牧師が立ち去るとすぐに包みを開けた。そして、その中身を確認するやいなや、さっきとは打って変わってはしゃぎだした。
「おいSAM、天使ってヤツは、俺のこと、ものすごく良く知ってるみたいだぞ。中身はCDだ。しかも、2枚ともZEPPELIN! 『サード』と『聖なる館』だぞ!」
「DEAN、僕のは、シレジウスの詩集と、天使のカード! 欲しかったんだ、両方とも…。……でも、送り主が天使じゃなかったら…? デーモンの企みだったら?」
今度はSAMが、疑い始めた。
「俺、ホンモノの天使のプレゼント、ってほうに20ドル賭ける!」
「………ホントは僕も、何となくホンモノだって感じてて……」
「お前もそう思うなら、きっとホンモノだ。賭けはナシだな」
「うん…」
「全く親切な天使もいたもんだ…。おいSAM、帰ったらお前のパソコン貸せよ。このCDを聴く」
「…でも、なんで天使が僕たちにプレゼントなんかくれたのかなあ? ねえDEAN、どう思う…?」
「調べるのは、お前の仕事だろ? 俺に聞くなよ。それにお前はサイキックだ。なんなら、天使とテレパシー通信して聞いてみたらどうだ? 通信が開通したら、次に当たる宝くじのナンバーも教えてもらっといてくれよな」
「そんなことより、DEAN、いい加減にカーステレオ買い換えたら? CD聴けるヤツに…」
「宝くじが当たったら、買い換えるかもな」
SAMは知っていた。たとえ億万長者になったとしても、DEANがカーステレオを新品に買い換えることはないだろう。そして今年のクリスマスは、モーテルの一室で、聖歌のかわりに大音響のZEPPELINを聴かされることになる……。
小さくため息つくSAMを尻目に、DEANが重たい木の扉を開けた。
外は一面の銀世界だった。すべてのものが洗い清められたように、白く輝いている。 二人は、思わず大きく伸びをした。
「なあ、SAM…」
「なに?」
「メリー・クリスマス」
「メリー・クリスマス、DEAN」
「それにしても、天使がどうやってこんなもん買ったんだ? ……クレジット詐欺か……?」
しみひとつない純白の絨毯のような新雪の上を、二つの足跡が仲良く並んで、教会から彼方へと続く一筋の道のように伸びていった。

TRIVIA
☆大天使ガブリエル
お話の終わり、このトリビアのすぐ上に置いた美しい絵画が、ガブリエルの姿。聖母マリアに処女懐胎を次げた天使として知られるガブリエルは、キリスト教のみならず、ユダヤ教、イスラム教においても、神のメッセンジャーとして良く知られていて、絵画の中では女性の姿で描かれることが多い、美しい天使です。シンボルは手にした百合の花。詳細は、こちらをどうぞ。
☆DEANへのプレゼント
LED ZEPPELINの『ZEPPELINⅢ』と『HOUSE OF HOLY』
クラシック・ロックが大好きなDEANの最愛のバンドといえば、さきごろ27年ぶりに一日限りの再結成を果たしたLED ZEPPELIN。ノベライズによれば、ZEPPLINのアルバムの中でも、DEANが最も愛する一枚とされているのが、左の『LED ZEPPELINⅢ』です。
DEANって、ギンギンのヘビメタ好きのブルーカラー、というイメージが強く打ち出されているようですが、アコースティック&フォークの香りが強いこのアルバムがベストワン、というところをみると、実は単細胞のガサツ男ではない、ってことがわかります。なので、今回このアルバムを小道具に使わせていただきました。左のジャケット写真をクリックすると、このアルバムの第一曲目、ヴォーカルのロバート・プラントの「原始の叫び」が炸裂する『IMMIGRANT SONG』 (移民の歌)に飛べます
いつもしつこく書いているので、みなさんすでにご存知でしょうが、じつはmaxy自身も、世界一大好きなバンドがこのZEP。なので、今回のFan Fictionにも、キーポイントになる小道具として、ZEPPELINのアルバムを使わせていただいた次第で……。
第1話でも、天使アンジーがDEANにメッセージを送るために、『THE HOUSE OF HOLLY』(聖なる館)の中の一曲 『OVER THE HILLS AND FAR AWAY』(丘の向こうに)を使いました。
ZEP5枚目の作品となるこのアルバムは、ジミー・ペイジのサウンド作りの技が冴えるてだけでなく、大暴れドラムスのジョン・ボーナムと、沈着ベースのジョン・ポール・ジョーンズという、リズム隊二人の演奏も熱く、メロディアスな曲と変速リズム曲が混在しているあたりも魅力的な、多彩なアルバムです。ジャケットをクリックすると、美しい曲、『RAIN SONG』に飛べます。変速リズムを聴きたい方は、踊れないファンクと呼ばれた『THE CRUNGE』をお試しください。 なお、ZEPPELINについてもう少し詳しく知りたい方は、ここと、ここを、ご覧下さい。
ところで、これらのアルバムの楽曲の詩の中にも、たぶんたくさんの天使のメッセージが含まれています。なので、機会があったら考察をしてみたいと思います。
☆SAMへのプレゼント
『シレジウス瞑想詩集』と『Messages from Your Angels: Oracle Cards 』
「あなたの中に神は生まれなければならない。キリストがベツレヘムに千回生まれても、あなたの中でなければ、永遠に無意味である。(『シレジウス瞑想詩集』第1章61)」
これは、毎年クリスマスの頃になると、必ずどこかで引用される、シレジウスの詩です。
アンゲルス・シレジウス( Angelus Silesius :1624~77)は、ドイツの神秘的宗教詩人。本名はヨハネス・シェフラー (Johannes Scheffler)。
そのほとんどが2行詩で書かれた瞑想詩集は、日本語訳版(上・下)も出ていて、ざわつく心を静けさの中に戻したい時にはとても役に立ちます。なので、これは、私自身が、SAMにあげたい本でもあります。
「中心点におのれを置きなさい。そうすれば現在も未来も、地上と天国に起こるすべてを、同時にあなたは見る」 これも、よく知られている詩! 写真は、英語版。こちらも日本で買えます。
『MESSAGES FROM YOUR ANGELS』は、エンジェルのメッセージを伝えてくれるカード集。SAMって、こういう、少々女の子っぽいヒーリング・アイテムが似合う気がします。シーズン2の第1話で、幽体離脱したDEANと話すために、”洋風コックリさん”みたいなオカルトグッズ使ってましたし…。カードの愛用者によれば、とにかく絵が美しくて素敵だし、使っていくうちに天使と親しくなってきて、中に書いてあることをより深く読み取れるようになるそうです。SAMとお揃いで欲しいかたは、こちらへどうぞ。
☆3日間にわたり、お付き合いくださった皆様に感謝します。

2 コメント:
はじめまして!Ke-keと申します。
いつか誰かがやって下さるだろうと、ひそかな期待をしていました(笑)こんなに早く期待に答えて下さって!感激です!
「天使の記憶」読ませていただきました。可愛く、素敵なお話で兄弟のことを的確に捉えていらっしゃるmaxy'sさんならではの描写にじ~んとなったのは私だけではないと思います。ブログとともにまた一つ楽しみが増えました。キョウさんのイラストがまた最高ですね♪思いがけないクリスマスプレゼント!
本当にありがとうございました♪
ke-ke様。
Merry Christmas! 初めまして。
……とうとう、やってしまいました……。まさかこんなことになってしまうとは、自分でも思っていなかったのですが……。
エピローグでも告白しましたが、本当に今回は”書かされた”感じ。そして、キョウさんのお陰です。
読んでくださり、愉しんでくださり、本当にありがとうございます。
けれども、力量が及ばないために、DEANとSAMの魅力を表現しきることはできませんでした。物語の中の兄弟は、ke-keさん豊かな想像力のお陰で命を得たのだと思います。
この部屋の、記念すべき第1号のゲストに、心から感謝します。そして、これからもよろしく。(精進が必要ですので、辛口の批評も歓迎ですよ~)
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